A . 児童養護施設の職員は、保育園や学校の先生より、より子どもたちに近い存在のような気がします。私も小さい頃、親に反発していましたが、それは家族だから遠慮なく自分の気持ちを表すことができていたんだと思います。子どもたちにとって天使園の職員は、遠慮なく気持ちを表すことができる相手です。働いていて子どもたちが感情をぶつけてくることもありますが、そんな中でも伝えることは伝えて、そばにいるようにしています。時間はかかっても、だんだん分かってくれて落ち着いて話せるようになると成長を感じます。
A . 職員ができることは、子どもの背中をちょっと押すくらいしかないんだなと感じています。人生に前向きになれるかどうかはその子次第。でも、寄り添い続けることで、学校に行くのを面倒がっていた子が「学校が楽しい」と言い出したり、急に意欲的になったりする様子を見ると、「大きくなったな」と成長を感じます。そんな時は、その子の頑張りを誇らしく思いますし、自分の想いが伝わったなとうれしく思います。